Column24思春期の月経異常(1)原発性無月経

15歳になったのに生理が来ません。

初経の平均は12歳とされます。従来、満18歳になっても初経を見ない場合が原発性無月経と定義されていましたが、実地臨床的には「乳房発育など第2次性徴が正常であるにも関わらず満15歳までに初経初来しないもの」を原発性無月経と考え、医療の対象とします。
無月経の一番の問題は女性ホルモン(エストロゲン)の低下により骨密度が減少することです。特に思春期は骨成長に大切な時期なので、15歳で初経がない場合は婦人科を受診し検査を受けることをお勧めします。

初診時にはまず腹部超音波検査(内診はしません)とホルモン血液検査を施行します。エコーで子宮が認められず性分化疾患が疑われる場合、またホルモン検査でFSH(卵胞刺激ホルモン)高値のため染色体異常が疑われる場合は大学病院の専門外来に紹介します。
子宮が認められFSH低値~正常範囲の場合はクリニックでホルモン療法が開始されます。ホルモン療法は個別化されその方に合った治療法を選択します。

米国産婦人科学会若年女性ヘルスケア委員会は検査が必要な思春期の月経異常として以下のようなものを勧奨しています。

① 乳房発育後3年以内に初経がない
② 陰毛発育後14歳になっても初経がない
③ 食行動の異常があり14歳になっても初経がない
④ 15歳になっても初経がない
⑤ 月経周期が21日未満あるいは46日以上
⑥ 月経持続が8日以上
⑦ 1~2時間でパット交換が必要なくらい月経量が多い

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15歳未満の方の初診時には、保護者の同伴をお願いしております。

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